<大嶋吾郎コメント>

アメリカの評論家、作家であるアルビントフラーは1980年の著書で、
21世紀に訪れるであろう情報革命を『第三の波』(The Third Wave)と呼んだ。
まさしく氏の予言通りにその『波』は音も無く訪れ、我々を飲み込んでしまった。あらゆる情報が錯綜する中でどうでもいい日常までもビッグデータと呼ばれるようになり、人々はあらゆるカルチャー情報をSNS等で共有できるようになった。 
同じく80年代頃からサブカルチャーにのめり込む人々を揶揄する『オタク』という言葉が使われるようになり、現在はその多様化したオタクの生態がインターネットを介し、いやでも目に入ってくる。
ネットで見るオタク達、『そういえばこんな奴、学校にいたな』と僕は何故か
懐かしく感じる。 そう、オタクはずっと昔から居たのだ。
僕だって中学1年生からのロックオタクだ。九州の西の果ての山の上の瓦屋根の家の自分の部屋の4畳半でカセットテープを聴きながら部屋中をのたうち回り、雑誌でしか見ることない洋楽アーティストの写真をスクラップし、ギターを耳コピーして弾きまくっていた。 情報に飢えていた頃のオタクの情熱は今の非ではないくらい強かった。
僕はオタクな人が大好きだし、オタクな人じゃなきゃ信用できない。
『こいつバカだなぁ』、そう思えると安心する。
オタクのバカバカしさは不易流行だ。
このCDでは東京に生息する現在の愛すべきオタクのほんの一部にスポットを当ててみた。

大嶋吾郎 2015年 10月

<略歴>
スタジオ、サポートミュージシャンとしてレコーディング、ツアー等でヴォーカル、コーラスを担当。 
近年では吉田拓郎、D-LITE(BIGBANG)、YUKIのツアーにコーラスとして参加。 
レコーディングでは、ディズニー作品の吹き替え歌唱なども多数。
2008年のミュージカル出演をきっかけに、歌唱指導、コーラスアレンジ、音楽監督まで、
幅広く担当するようになる。

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